連休に入った土曜日の夕刻、書店でフィンランドについての本で、3ヶ月程前に出たものを見つけましたので手に入れました。
新進気鋭の社会学者 古市憲寿さんと、フィンランド生まれの学者 トゥーッカ・トイボネンさんの共著で、実際中身は
フィンランドの研究者による論文集ですが、全体的に古市さんのユーモラスな筆致が活きており、
社会学的な価値が十分ありながらも、楽しく読める本です。
キートスガーデンは、日本の良さをベースにしながら、フィンランドの教育方針や手法を取り入れた幼児保育・教育の園ですが、
読後、挫折を繰り返しながらも復活を遂げてきた、自然と福祉と教育の先進国フィンランドの魅力をあらためて強く感じました。
第一章「森と湖の国」フィンランドでは、豊かな自然に支えられ、厳しい歴史を生き抜いてきた現在のフィンランドが古市さんらしいタッチで書かれています。
続くフィンランドの教育や若者たちの今を描いた第2-3章では、教育大国として注目を集めながらも、今後の進むべき道について模索している現場の様子が臨場感をもって伝えられています。
「起業大国」フィンランドの章では若者たちの新たな挑戦、そして最終章ではいつの時代もしっかりと活きてきたフィンランドにエールが送られます。
書名は「国家がよみがえるとき 持たざる国であるフィンランドが何度も再生できた理由」(マガジンハウス)と、少し仰々しいタイトルですが、フィンランドに興味をお持ちの方にはぜひおすすめします。
なお、キートスガーデンには、フィンランド関連の本をたくさん揃えています。今回の本を含め、試読をご希望の保護者様はどうぞお申し出下さい。